【論文】HCCの自動分類の精度を上げる

2014年の日本の論文.
Enhancing Automatic Classification of Hepatocellular Carcinoma Images through Image Masking, Tissue Changes, and Trabecular Features

肝組織のHE染色スライドを用いて肝生検の組織形態を計測するシステムを作り出して,HCCの診断を補助することが目的.以前にもKiyuna et alが13個の核と構造的な特徴からHCCを自動的に分類するシステムを作成しているが,この論文ではさらに特徴を追加し(索状形態,trabecular morphology)精度の向上を図っている.

方法としては上記の以前提示されたプロセスの11個の組織変化の特徴(脂肪変性,細胞質の色,細胞の明瞭度インデックス,間質)に加えて索の特徴を利用して分類を行った.また間質のセグメンテーションにより得られたマスクを画像に適用し結局177個の特徴を抽出している.

1054個のHCC生検サンプルと1076個の手術で切除されたサンプルを用いて,5-fold cross validation SVMLibSVM)を利用して分類している.

結果としては新しい特徴量を盛り込むことにより精度が上がった.生検サンプルでは感度が84.7から88.2%に上昇,特異度は変わらなかった.手術サンプルではwell-differentiatede tumors(Edmondson Grade 1)の検出精度が65%→77.5%に上昇した.